こんにちは!Yukio(@Yukio_works)です。
ファインモールドファントム F-4EJ改製作記の第5回目。今回から塗装をスタートします。
塗装の前に
塗装を始める前に、プラモの表面に付着した油分や汚れを落とすための脱脂を行っておきます。
キムワイプとガレージ・ゼロさんのIPA(イソプロピルアルコール)を使って表面をゴシゴシ。
一時期COVID-19対策の需要で入手困難だったアルコール関連製品も、最近では店頭でも通販でも気軽に買えるようになりましたね。
機体の塗装
脱脂を終えたら塗装をはじめていきます。
F-4EJ改やF-15Jなどの航空自衛隊の戦闘機には、2色のグレーを使ったいわゆる制空迷彩が施されています。
機体下面を塗装(FS36375)
はじめに機体下面のFS36375。おなじみクレオスのMr.カラー C308をエアブラシで吹いていきました。
この段階では成型色との違いがほとんどわかりませんねぇ。
溶剤にはガイアノーツから発売されているNAOKI氏のブランド、ナスカシリーズのプロユースシンナーを使用しています。
このプロユースシンナーの特徴は、通常のラッカー溶剤よりも強い溶剤となっていること。
つまり、より喰い付きやすく今回のようなサフレスの塗装でも剥がれにくくすることができるのです。メーカーはサーフェイサーの希釈を想定しているようですが、サフ以外にもこのような使い方もできます。
ちなみに塗り重ねる場合にこのような強い溶剤を吹くと下地を侵す可能性があります。あくまでプラと接する1層目だけに使っておくと安心です。
ひっつき虫で迷彩をマスキング
次に機体上面側のFS36320を塗っていくのですが、その前に塗り分けのためのマスキングです。
迷彩のマスキングにもコクヨのひっつき虫を使用します。
もともとは穴を開けられないような壁にポスターを張ったりするための文房具ですが、模型界隈ではいわゆる「練り消しマスキング」の材料としてとっても便利なアイテムです。
最近では模型用として、MX-Pressionの「パンツァーパテ」やクレオスの「Mr.マスキングねんど」なども登場していますが、入手性やコスパ的にはこのひっつき虫やブルダックの方が良いかなと個人的には思います。
せっかくなのでここで練り消しマスキングについて簡単に紹介しておきます。
この手の練り消しマスキングのメリットはボケ足のコントロールが自由自在にできるところにあります。
ひっつき虫と塗面とのすき間、つまり張り付き具合を調整することで迷彩の境界線を大きくぼかしたり、逆に密着させてすき間を減らせばボケの少ないはっきりした境界線にすることもできます。
自衛隊機の制空迷彩はパターンが決められていて、概ねそのパターンからプラスマイナス300ミリ程度のずれが許容範囲として定められているようです。
ただし、個体差が大きいものもあるようなのでインストの塗装パターンを参考にしつつ手早くマスキングしていきます。
件のボケ足調整は造形用のヘラなどでひっつき虫を微調整すると作業しやすいと思います。
迷彩パターンのマスキングができたら上面色をエアブラシで塗装していきます。
塗装メモ
- クレオス Mr.カラー C307 FS36320
練り消しマスキングのボケ足を揃えるために、迷彩の境界線に吹くときにはなるべく塗面に垂直に吹き付けるようにします。
迷彩の基本色の塗装はこの2色でおしまいです。
尾翼の塗装
機体の塗装と合わせて水平尾翼、垂直尾翼も忘れずに塗っておきました。が・・・
思いっきりヒケてます。笑
こちらは水平尾翼。
機体の迷彩塗装と同じようにひっつき虫でのマスキングで迷彩を入れたあと、再度マスキングを行いシルバーを塗装しました。
この画像ではわかりにくいですが後述のエンジン周りの金属部なども含めたシルバー部分は、最後のウェザリング工程の下地としてこの段階でスモークやクリアブラック、クリアブラウンなど混ぜたものをエアブラシで吹き付けておき、排気の汚れ感を少し演出しておきます。
エンジンノズル周辺のシルバー塗装
こっちは機体後部の金属部。
サフレスでMr.スーパーメタリック2のチタンをベースに、クリアブラック、クリアブラウンでうっすら排気汚れを入れています。
ここから更にひと手間・・・
ハセガワのスグレモノ工具シリーズの極細マスキングテープ(0.2mm)をエンジンノズル周りに貼り付けていきます。ここに薄めたフラットブラックを吹き付けてファントム独特のスジ状の汚れをイミテートします。
この0.2mmの極細マスキングテープ、使い所は少ないですがめちゃくちゃ便利です。自分で0.2mmにカットするのは手間ですしね・・・最近各社から極細マスキングテープが発売となっているのでいろいろ買い漁っています。
こちらも最後のウェザリングの下地となるので、ある程度はっきり明暗をつけておいたほうがわかりやすいと思います。
この上からクリアブラウン/クリアブラックの汚し塗料を排気の流れをイメージしつつ吹き付けて馴染ませておきます。
エンジンノズルの塗装
エンジンノズルも塗っていきましょう。
スライド金型で成形されているエンジンノズルのパーツですが、内部にパーティングラインができてしまっています。
ノズル内部で暗い部分とはいえ見栄えに影響する部分なので3Mのスポンジヤスリで丁寧に処理していきます。今回は赤のFINEを使用。
パーティングライン処理を終えたら塗装へ。水平尾翼のシルバーとは少し違った質感を狙って黒立ち上げとしました。ガイアのサーフェイサーEVOブラックから、クレオス Mr.スーパーメタリック2 スーパーアイアン2、さらに薄めたジャーマングレーで煤けた様を表現していきます。
レドームの塗り分け
面積の広い塗装が一通り終わったので細かい塗り分けも進めていきましょう。
まずは機種のレドームのブラックです。
破損を避けるために接着していなかったピトー管もこの段階で接着します。ちなみにアフターパーツとして用意されている真ちゅう製のピトー管は在庫がなく、今回は組み込みを見送りましたがキットのプラパーツでもかなりシャープに見えます。
ガイアカラー セミグロスブラックでエアブラシ塗装です。塗り分けラインはライトニングストリップの後端あたりにしています。
関連