こんにちはっ。Yukio(@Yukio_works)です。
今回から製作をスタートするのは2020年10月にファインモールドより満を持して発売された「航空自衛隊 F-4EJ改 戦闘機」です。
第0回はいつものキットレビューをお届けします。
かなり気合の入ったキットについつい燃えてしまったので、今回はいつもより画像多めでお送りいたします!
ファインモールド 1/72 航空自衛隊 F-4EJ改 戦闘機 FP38
パッケージチェック!
パッケージはファインモールドとしてはおそらく初となる実機写真。
すでに発売中のナノ・アヴィエーションのシートベルト、ピトー管セットとF-4EJと同時発売となった航空自衛隊 ミサイルセットでディテールアップできます。
コクピットのディテールアップパーツとしておなじみのファインモールド製ナノ・アヴィエーションシリーズのシートベルト。プラスチック製のため、曲げ易くプラ用接着剤で固定することができます。
F-4に使用されている射出座席マーチンベイカーMk.7に対応するのは「現用機用シートベルト4」。肩部分のベルトの違いで米軍向けと空自向けの選択することができます。
こちらも定番のファインモールドのピトー管セット。ファインモールド製F-4EJ/改専用品で、機首のピトー管と垂直尾翼のQフィールが真鍮製の挽き物で再現されています。
1/72のF-4ファントムⅡ各種用の汎用品としてAA-33がラインナップされていましたが、こちらは生産終了となり今回のF-4EJ発売に合わせて自社製キット専用の純正パーツのAA-52としてリニューアルされています。
ファントムに限らず航空自衛隊の戦闘機に適合するミサイルセットです。キットにはミサイルは含まれないため、武装させたい場合にはこちらのミサイルセットが必要となります。
内容は、90式空対空誘導弾(AAM-3)・99式空対空誘導弾(AAM-4)・04式空対空誘導弾(AAM-5)・スパロー(AIM-7F)・サイドワインダー(AIM-9E、AIM-9L/M、AIM-9P)・80式空対艦誘導弾(ASM-1)・93式空対艦誘導弾(ASM-2)となっています。
こちらは2020年11月発売予定のバックミラー・パネルライト(編隊灯)用パーツ。
コクピットのさらなるディテールアップとデカールとは一味違う立体的な編隊灯を再現することができます。
ランナー&パーツチェック!
少し前置きが長くなりましたがランナーとパーツをチェックしていきます。
Aランナー
キット最大のランナーのAランナー。シートや足回り、インテークなどのパーツが入っています。
機体内部の配管はもちろんバッチリ再現。
ファインモールドファントムの注目ポイントのひとつ、インテーク内部の再現。
1/48でも省略されることのあるインテークですが、正面から見るとどのように見えるのか?楽しみですね。
エンジンノズル周辺の遮熱板はパネルラインに沿って数パーツに分かれています。
この分割で塗装での塗り分けが楽になるとのこと・・・すごい!
ハセガワファントムと違って遮熱板は段モールドではなくしっかりスジボリになっていますね。
ファインモールドこだわりポイントのスプリッターベーンの穴もびっちり再現。肉眼では見えないほど細かい・・・
Bランナー
機体下面と主翼のBランナー。
機体下面のディテールも素晴らしいです。
地味にすごいポイントを発見しました!
エルロンとフラップの分割ライン、スジボリでは無く実際に抜けています。
ぱっと見わかりませんがそれだけ極細ラインを抜けるファインモールドの金型技術、サイコーです。
Cランナー(胴体)
胴体はスライド金型を用いた一発抜き。
既存のキットと違うのは、左右分割による合わせ目が上面に来ないようにドーサルスパインが別パーツ化されている点でしょう。
ファントムのドーサルスパインには円形のモールドが存在するため、ここに合わせ目が来ると彫り直すのに手間がかかります。実にクレバーな設計です。
深すぎず太すぎず、ほどよいスジ彫りで実に良いです。
Dランナー
ドロップタンク(増槽)とパイロンなどのパーツのDランナー。
地味スゴポイント2つ目のミサイルランチャー。
これまでのキットでは表現されなかったレールのディテールまで再現されています。
地味ですがディテールアップしようにも細かすぎて諦めていた部分なのでありがたい限り。
Eランナー
ドーサルスパイン、ハイGタンクなどのEランナー。
DランナーのハイGタンクはEJ用のようで使用せず、こちらのEランナーのものを使います。
機体上面のドーサルスパイン。
パネルラインに沿って合わせ目が来るので消す必要がなく、モールドが消えることもありません。
F-4の背面給油口はよく見ると左右非対称の形状となっているのですが、ファインモールドファントムでは左右対称のモールドとなっています。
【10/26 訂正】ちゃんと左右非対称になってました!ごめんなさい!
鮮明な画像はこちらのモデルアートのF-4ファントム写真集で確認できます。
モデラーのための写真集というだけあってめちゃくちゃ参考になります。一冊どうぞ!
Fランナー
気を取り直して、コクピット付近の胴体や垂直尾翼の一部などのFランナー。
ディテールもさることながらインテークと胴体をつなぐステーまで再現されているところがGOODです。
主翼の動翼部と同様に垂直尾翼のラダー部も抜けています。マジか。
Gランナー
エンジンノズル部のGランナー。
ノズル内部にバリが目立つので処理が必要になりそうですね。
Kランナー
どんどんいきますKランナー。
計器盤は精密彫刻の施された塗装用とツルッとしたデカール仕上げ用の2種類が入っています。
計器と揃ってEJとEJ改の違いのひとつであるライトニングストリップ(ライトニングストライプ)もモールドされていますね。
こちらもEJとは異なる胴体最後部の尾灯。このニコニコマークがEJ改のチャームポイントです。
L2ランナー
水平尾翼のL2ランナー。ここにもリベットがびっしり。
EJ改で追加された楔形のスタビライザーもばっちり。
Yランナー(クリアパーツ)
キャノピーやHUDなどのクリアパーツのYランナー。
キャノピーは開状態用の分割タイプと閉状態用のワンピースタイプの2種類から選択することができます。
キャノピーにパーティングラインは無く、透明度も十分です。
デカール
デカールは375号機、378号機、最終生産の440号機から選択できます。
コーションマークは数個がつながっているハセガワ方式。
果たしてこのまま貼ってピッタリの位置に決まるのか見ものです。
説明書(インスト)
説明書表紙にはファインモールドおなじみの詳細な機体解説がびっしり掲載されています。
公式でサフレス推奨です。
モールド、リベットそして動翼の隙間などあっという間に埋まりそうな部分が多いので、なるべく薄く塗装できるエアブラシで塗装したいですね。
上述のディテールアップパーツの案内です。せっかくの精密モデルなので是非これらの追加パーツも取り入れたいですね。
最後にカラーリスト。クレオスMr.カラーで全て揃います。
水性塗料で塗装したい場合、先日発売となったVICカラー航空自衛隊迷彩6色セットやファレホのFSカラーなどを利用すると間違いがないと思います。
いつもの3倍増しの画像でご紹介したファインモールドのF-4EJ改キットレビューでございました。
ファインモールドさんのこだわりの詰まったディテールはもちろん組み立てや塗装のしやすさに配慮した素晴らしい設計で、1/72ファントムの決定版と言える名キットといえます。
それでは次回から製作編へ参りましょう!