どうもYukioでございます。
仮想通貨マイニングブームによってグラフィックボード(グラボ/VGA)が爆売れ、入手困難になり値段が高騰しゲーマーや自作PCユーザーを絶望させたことは記憶に新しいところです。
そしてこのところ、このマイニング界隈において新たなムーブメントが生じているようです。
次なる標的はズバリHDD。主にゲーミングユーザーを困らせたグラボの供給不足だけでなく、大容量HDDまでもが買い占められてしまうかもしれません。
いったい何が起きているのか気になったので調べてみました。
目次
震源地、仮想通貨『Chia(チア)』とは?
今回のHDD品薄の原因と言われているのが2018年に登場した比較的新しい仮想通貨「Chia」。
ビットコインやイーサリアムなど従来の仮想通貨マイニングではCPUやグラボなどの処理能力が必要とされ、特に電力的に最も効率的とされたグラフィックボードがマイニング業者や転売業者らに買い占められてきました。
しかし「Chia」ではこのグラボの処理を必要とせず、HDDの読み書きのみでマイニングを行うことができます。従来型マイニングの問題点とされてきた、むやみやたらに電力を消費するという欠点をいくらか改善できるといわれています。
そしてこの「Chia」のマイニングを行い利益を上げるために、膨大な(数百TB~)ストレージが必要となるようです。
これが今回のHDD品薄騒動の真相でした。ちなみに「Chia」マイニングはやっぱりというべきか中国発のムーブメントのようです。
なお読み書きを繰り返し行うという特性上SSDは寿命が尽きるのが早いとされていて、少なくとも日本国内ではHDDほどの品薄にはなっていない模様です。
すでにHDDの購入制限を行うショップも
「Chia」のマイニング特需により2021年4月中旬頃から8TB以上のHDDが大きく動いているようです。
ショップによって対応はまちまちですが、大きなショップではすでに購入制限が行われています。
平素よりドスパラをご愛顧賜り、厚くお礼申し上げます。
当社ではの8TB以上のHDDの入荷数が限られておりますため、
8TB以上のHDDの購入数、購入者制限を設けさせていただきます。
詳しくは添付している画像をご覧ください。ご不便をおかけいたしますが、ご理解・ご協力の程、宜しくお願いたします。 pic.twitter.com/IEarkW1Q1T
— ドスパラ川崎店 (@dospara_kawa) April 20, 2021
5月に入りやや需要は落ち着いたようですが、供給の回復には少し時間がかかるかもしれませんね。
Chiaは儲かるのか?
現時点(2021年5月)では全く儲からないと思います。
根拠としては、①そもそもChiaにまだ価値が少ない②投資によるリターンがあまりに少ない(回収に時間がかかる)の2点です。
Chiaの取引開始は2021年5月4日ですが日本では扱っている取引所が(おそらく)ありません。
そしてさらに問題なのが投資分をペイするまでの時間が全く読めないということです。これは既存のマイニングでも言えることかもしれませんが・・・。
Chiaの場合急成長を続けているために個人でたかだが数十TBのHDDで頑張っても、既存のグラボマイニングほど利益が上がらないようです。
HDDは値下がりを待つべし
HDDが品薄になった原因「Chia」についての調査でした。買い漁られているのは8TB以上の大容量HDDです。それ以下の容量はあまり影響なさそう。
儲からないとわかればHDDの在庫も価格も次第に戻っていくと思われます。今は買い時ではないですね。
動画や写真を大量に保存していたり、NASのために大容量HDDが欲しい人にはちょっと辛い時期ですが、もうしばらく待てば需給バランスは戻ると思います。
ただコロナによる緊急事態宣言や海外(中国)との往来が制限されている影響を受けているだけかもしれないので、必要な方は一つくらいは確保しておくと安心かもしれません。